にゃんねこ25@猫伝染性腹膜炎(FIP)闘病記録

猫コロナウイルスによる猫伝染性腹膜炎(FIP)ドライタイプ闘病記録です。

FIPの治療をするか しないか

うーちゃんが亡くなった時、家族全員の意見は一致しました。


「もしもまた、FIPになる子が出たら、その時は絶対に治療はしない」

 

FIPの治療は、金銭的なダメージはもちろん、
家族全員の精神的ダメージも相当大きかったのです。

 

最後は入院していたので、看取ってやることもできず、病院で息を引き取ってしまった。

本当にこれで良かったのか、
1年間も痛い辛い思いばかりさせてしまって、申し訳ない。

 

そんな気持ちばかり。

 

もしもFIPの子がまわりにいても、ぜひぜひ!と
簡単に治療を勧めることはできません。

治療の辛さを知ってしまったから。一度闘病したことがあるからこその想い。

 

実際あいるがFIPで、しかもドライタイプの可能性が高いと言われても
「もう治療はしない」と初めから獣医さんにお伝えしていました。

 

治療しないとなれば、もうできることは限られているので、
対処療法に切り替え、必要な処置があれば遠慮なく通院くださいとの事でした。

 

そして、ステロイド等の投薬も特にせず、免疫力をUPするサプリをただただ祈りながら朝晩飲ませていました。

 

飲ませてからは熱も下がって調子良かったので、サプリが効果を発揮したのでは!?と思っていました。

 

しかし、だんだんと食べなくなってきてしまい、鼻水じゅるじゅる、目から涙も出てあきらかに状態が悪くなっている。

自力で食べないと力も免疫力もつきません。

 

まだ1歳になったばかりなのに・・・

あいるを気遣う優しい猫たち。

そんな姿を見ていると、このまま弱っていくあいるを見ているだけで
本当に良いのだろうか・・・

何かしてあげられる事はないのか・・・

 

うーちゃんの頃はまだFIPという病気での治療法はあまり情報がなく
かなり大変でした。必死で探し出し、藁をも掴む思いで治療に踏み切りましたが
年月が過ぎ、今はさまざまな情報が出てきていて、寛解している子もたくさん見られます。

 

そもそも、FIPは治療費が高すぎる。
子育て中真っ最中の一般家庭に簡単に支払える金額ではない。

 

うーちゃんの時、Mutianが高すぎて、半額程度で治療できるということでGSでの治療を選択しました。

 

当時はこの2つの選択肢しかなかったのです。それも日本語の通じない方とのやり取りで、翻訳を使ったり、英語の得意な方に助けていただきながら必死に頑張りました。

 

結局、延長やらなんやらで総額200万以上かかってしまいました。

うーちゃんの当初の治療予算は60万でした。

 

治療すれば治るんだ!と信じていたので、
一度治療を始めたら、たとえ予算オーバーだったとしても
途中で治療をやめるという選択肢がとれない。

さらに再発で延長とか地獄すぎる・・・

 

借金をしてでもお金さえ用意できればお薬買えるし、助かるんだ!!
逆に、お金がなければうーちゃんを見殺しにしてしまうんだ・・・
という洗脳に近い何かに取り憑かれてしまうんです。

 

FIP治療の沼です。底なしです。

 

そして、金銭面だけではなく、精神的にも苦しむのです。

 

FIP治療に使う注射は、酸性。
体の中が焼けるような痛みだとか・・・

そして、打つごとに、皮膚は硬くなり、針がささりにくくなったり
皮膚がおかしくなってきます。大きなカサブタができたり・・・

 

猫は痛みに強いと言われていますが、注射が痛過ぎて失神したり、失禁したり。

それでも注射を打ち続け、そんな姿を84日間、毎日見なければいけないのです。

 

元気であれば、治療に要した金額も頑張って返済できるのですが、
亡くなったあとに残ってしまった治療費の借金の支払いは
本当にやるせない気持ちでいっぱいです。

 


もちろん、少しでも治療は早い方が良いのはわかってはいますが
そんなこんなで、あいるがFIP濃厚だったとしても
「治療を開始する」という選択をすぐに取ることができませんでした。

 

痛い痛い注射で、84日間も苦痛を与えずにすむ治療はないだろうか・・・
FIPが治った代償として他の病気になってしまったら元も子もない。

 

できれば、84日間も注射やお薬に頼らず、免疫UPさせて、自らの生命力でなんとか頑張れる方法がないか、と必死で探しました。

ネット上の情報は必ずしも正しいものではありませんが、あいるのためにできそうなことを調べるしかできなかった。

 

そして、「ちょっと相談してみよう」と思える先生に出会いました。

 

先生にうーちゃんで1年闘病したことをお話しし、注射へのトラウマ等をお話ししたら、なるべく注射を使わずにすむような治療法を提案してくださいました。

この治療法でもう一度FIP闘病をしてみよう!と思える先生と出会えたのです。

 

しかし、外傷ではない片目だけのぶどう膜炎が出ているというのは、神経症状らしきものは目に見えて出ていないが、既に脳に菌がまわってしまっているとの事。

治療決断後、すぐに見ていただき、治療開始することとなりました。

 

治療するならもっと早く決断すれば良かった・・・
そんな事を思っている暇はないのです。

 

今を一生懸命生きようとするあいるの生命力を信じるのみ。

 

さぁ、あいるのFIP闘病生活の始まりです。

うーちゃんもきっと、応援してくれているはずです。

あいるの闘病をこれからも応援いただければ幸いです。